[]自分が楽しいと思うものをつくる

 「自分が楽しいと思うものをつくる」ってことは、「その過程で自分が楽しい思いをしながらつくる」じゃなくて「自分が受け手だったと仮定したら楽しいと思うはずのものをつくる」なんじゃないでしょうか。
 その2つは両立できないわけじゃないですが、必ずできるものでもありませんので、とりあえず優先順位としては後者を優先させるべきじゃないか、と自分は思いながらやってます。

 という話を、「何かをつくるということは、他人に見せるということまで含めて1セットの行為で、コミュニケーションの一種である」とかいう話の補足として置いときます。


 だから、「何かつくるときには、まず自分が楽しみながらでなければダメ」みたいな話も世の中にはあるんですが、自分はそれには賛成できない。というか反対。受け手のことを考えないと、それは独りよがりというものです。
 かといって「お客様は神様で云々」みたいな、よっぽどご奉仕の心でつくらないといけないみたいな話にも反対で、「まず自分がそのお客様だったと仮定として」っていうことなら、「自分が楽しめるかどうかを最優先」することは間違いではないというか、全面的に正しいんじゃないかと思ってます。


 ただし、「自分が楽しい思いをしながら作ったものは、相手に楽しんでもらえる可能性は無い」というわけではありませんし、「自分がお客様として間違いなく楽しめるものを作れば、受け取った人にも楽しんでもらえる」という保証も全くありません。というのが現実だと思います。

 それでもなぜこんな話をしたかというと、繰り返しになりますが「何かをつくるということは、他人に見せるということまで含めて1セットの行為で、コミュニケーションの一種である」ということを前提とした場合、「自分が受け手だったと仮定したら楽しいと思うはずのものをつくる」という心構えでつくった方が、相手に楽しんでもらえる可能性は高まるはずだ、と思うからです。
 高まるだけで、確実になるわけではないですけどね。相手は全て自分とは違う他人ですから。


 …とかいう話をすると、絶対受け入れない人もいますし、うなずいてくれる人もいます。どっちの人がいいものをつくり出すことができるのかというと、これがまた不確実なんですけどね。
 ただ、前者はよっぽど才能のある人や世間と波長の合っている人ならいいんですが、そうでないとどうにも酷いものを見せつけられたりする感じが。
 後者は、どうにも酷いものが出てくる可能性は低くても、こう物凄いパワーを感じるものが出てくる率は低い感じが。

 …感じ、ですけど。感じとかいってても仕方ないな。まあ、自分の心構えの話として、置くだけ置いときます。



――以下、旧ブログでのコメント――

MPYよしみくん's comment
2010年09月08日 11:13
難しい話で、付いていけてるか心配ですが、
ゲーム作りにせよブログを書くにせよ、
三者の介入を期待するのであれば、
遊び手などが、どうやったら喜んでくれるかなー
とか考えてやってます。

結果物に対する反応を見て、次回に生かすってのもありますねw

まぁ100人居て100人全員を喜ばせるのは難しいですが、
1人でも絶賛して下さる方が居れば成功かなーとw


はぐぅ's comment
2010年09月09日 00:21
おっしゃるとおりで、MPYよしみくんさんのように思っておられる方に対しては自分がどうこう言う必要とか何にもないことなんですが…。

ただ、ちょっと切腹前にこの文章を置いておかないと、「こんなことやる必要ないだろウザい」みたいな苦情が来るんじゃないか不安だったので。そういう経験が無いこともなくて。
「絶対受け入れない人」向けではない方向での文章置きますので、そういう方は見過ごしといて下さいね、ということで。