[]64DDとランドネットとマリオアーティストとネットスタジオと自分 その4

 その1その2その3の続きです。
 かなり自分の主観が入っていながら断定的になったりしますが、「当時こうだったよね」とか今話し合う相手もあまりいませんので…独断と偏見に基づいて、自分主観で話を進めます。


 ネットスタジオは、当初は物珍しさからの参加者も多く、ダウンロード数が0ということはあまり無かったようです。しかし作品閲覧の面倒さ等が理由(多分)でダウンロード数は減り、アップロードされる作品も減り、参加人数が減り…イベント入賞の作品やイチオシ認定の作品についてはある程度のダウンロード数が見込めたのですが、そうでない作品はダウンロード数0もザラ、というような状況になってきました。


 そういったイチオシでもイベント絡みでも無い作品を誰かに見てもらうにはどうしたらよいかというと、ランドネットのネット関係サービスの大半を利用できた「ランドネットディスク」から閲覧・書き込みできる「ネットスタジオ掲示板」で、自分で告知・宣伝するという手段がメインとして使われていました。外部で自分のサイト・掲示板を使ってた方も、僅かにおられましたが。

 「ネットスタジオ掲示板」に参加するユーザーは、元々少ないネットスタジオの参加者のさらに一部でした。ROMがどの程度いたのかはわかりませんが、継続して活発に書き込みをしていた人数は両手で余裕で足りるんじゃないかというぐらい。そういう少ない人数だと、これが結構話が合いません。例えば版権モノを作ったとしても、他の人がみんなして「何それ知らん…」みたいなことはしょっちゅう。
 しかし、お互い自分の作ったものを観たり観られたりするためには、そういう嗜好の合わない人とでも対話しないと、自分を含めてみんなが孤独になってしまう。そんな奇妙な連帯感から、不思議な共同体が生まれ、無理気味にでも対話は繰り返されていきました…という感じでした。自分の感じ。


 そんなことをやっているうちに生まれたルールというかテクニックとして、少なくとも自分はこういうことを押さえて書き込みをしていました。

・自分が作ったものに関しては、何を目標等に考えて作ったか明確にしておき、そのことで感想、意見を書くポイントを示しておく(YES/NOで済むとこまで絞っておくぐらいに)とレスが貰いやすいし、自分の身になる話も聞きやすい。

・他人が作ったものに対して何か書くときは、目標等が何か明らかならそこをふまえて書く。明らかでないなら、こっちで考えたものを相手に確認しながら書く。確認できない場合は、あんまり何も書かないようにする(というか、書こうとしても書けないんだけど)。あと、目標については達成度に関して書くのであって、目標設定の場所や方向性についての否定とかは非常に不毛なので避ける。

 こうしておくと、結構知らない相手の知らないネタの作品でも、とりあえず対話が成立はしたっぽいです。


 そういうことやって、自分が特に好きでも無いジャンルの作品とか無理して観たり、ツボを押さえて作ったつもりなのに相手はそのジャンル好きじゃないからその部分はスルーされてガッカリしたりとか、そんな感じでやりとりをしてたんですが…そういうのが楽しかったです。

 多分狭い場に少ない人数無理やり放り込まれでもしないと観なかったもの、聞かなかった話、交わらなかったであろう人達。
 上に書いた自分の作品の紹介や他者への感想書きのやりとりだけじゃなく、そもそも自分が何かを作って出すその段階で、相手にどうこっちの頭の中に持ってる何かを送りつけてやろうか、という試行錯誤を込めた、作ったもののやりとり。
 そんな中で思い当たった、前も書きましたけど 「何かをつくるということは、他人に見せるということまで含めて1セットの行為で、コミュニケーションの一種である」ということ。
 あの時のあの場でしか得られなかった、非常に貴重な体験だったと思います。


 あれから10年…ランドネット終了時、「また同じような場があれば、みんな集まろう」みたいな話したような記憶があるんですが、今やみんなバラバラ。普及して便利になったネットの世界には、それぞれに嗜好の合う相手はいくらでもいて、用が無ければ特にする話もなかったり。ネットから姿を消した方もいたり。
 自分は「メイドイン俺」とかいい場なんじゃないか、一人ぐらい誰かに再会できるんじゃないかと思って参加してたけど、誰一人確認できん状態かよ、という。まぁ、他によっぽど厳しい主戦場を持ってる人もおられるんで、そういう方はそれでとても良いのですが。しかしなぁ。寂しい。



 …とか、今回長々とタイトルのこと書いてきた理由。

 「ネットスタジオ掲示板のあの頃みたいなやりとりが少しでもできたらなぁ」なんて、「メイドイン俺」のフレンドに期待するのは、状況が全然違うからすべきじゃない。それは厳しい。
 でもちょっとはそれに近いこともやれたらな、ということで自分の過去のゲームについて当時っぽいやり方で書いたような、何か記事を置こうかな、とか。そんなこと考えてる前置きでもありました。他所のブログのコメントで書きましたが「メイドイン切腹」的な。その時はフレンドの皆さん、よかったらコメントとかお願いします。

 それとまぁ、10年の節目という事もありましたけど。終了の2月末にあわせて、以前ちょこちょこ動いたこともあったんですが、その時になって動いても遅いような気がすることもあったので、今から記事を置いておきます、ということで。
 検索とかで引っかかってきた元マリオアーティストユーザーの人とかおられたら、記事とタイミングが大幅にずれててもコメント欲しいなぁ…ということで。もしおられたら、よろしくお願いします。


 ということで、長くなりましたが、これで今回は終わり。長いのであんまり読んでくれた人多くない気もしますが、読んでいただけた方はお付き合いありがとうございました。有り難いです。ども。



――以下、旧ブログでのコメント――

オコゼと's comment
2010年09月05日 14:34
ランドネットの連載お疲れ様でした。
最後まで楽しく読ませて頂きました。

なるほど、はぐぅさんの普段の考え方は
ここから来ていたんですねぇー。

「メ俺のフレンドに同じことを期待するのは厳しい・・・」
恐らくおっしゃる通りでしょうね、でもそれはそれで楽しそうな気もします。

切腹。もし記事にされたなら、またコメ致します。
てか是非記事にして下さい。

私も、過去作品ずらーっと並べよっかなって考えたこともあるんですが、
はぐぅさんみたく考えがあるわけではなく、只の自己顕示欲に過ぎなかったりします(笑)。

p・s
マリオアーティストのユーザーさんが、この記事に気づいてくれると
良いですね

はぐぅ's comment
2010年09月06日 01:38
コメントどうも。読んでくれた人がいた、とわかるだけでも有り難いです。

 何か色々書いてますが、そういう風に作りたいとか思ってても、結果全然そうなってなかったりするのが未だに…です。それが継続していく目的になったりもするんですけど。

 切腹ですが、とりあえず3本セットぐらいでやってみようかと思ってます。でも長文になるようだったら1本ずつにします。ネットスタジオ当時のこと考えたら長文になってしまいそうな気もしますが…。

 マリオアーティストのユーザーさんは…
 →のリンクにある、こっちから補足してる人もこのブログにはコメントくれたことないんですよね…。リンクにない人も何人か補足してますが。厳しいかなぁ。
 でも終了10週年まで半年はあるんで、何とか誰か来てくれることを願ってます。